1999年06月06日 Sun

福島の建築

郡山市立美術館→三春ダム→三春町歴史民族資料館→裏磐梯猫魔ホテル


郡山市立美術館
福島県郡山市安原町字大谷地130-2
柳澤孝彦+TAK建築研究所
大林・東洋JV
1992/06竣工
SK1993/01/P163・NA1993/0104/P152・NA1994/0221/P68・DT116/P73

郡山市立美術館は、前庭が石の広場になっていて、バリー・フラナガンの彫刻(ホテル川久の屋根の上にいるウサギが跳ねてる彫刻と同じ作者)だけがおいてあり、でっかい株立ちのケヤキ(だよね)が数株。私にはこの前庭広場の性格がよく把握できなかったな。というのは、その庭を見ながらアプローチし、インテリアからもその庭が見えるために、建築としての眺望の意外性があまり感じられなかったからなのか。ある意味オーソドックスな配置とも言えるが、私にとって、庭の扱いは池原氏の酒田市美術館の方に新しい提案があるように感じた。「この次に観える景色は、どんなだろ?」という、展示以外の楽しみに魅力を感じるからです。 また、この位置から庭を見せたいという方針が無く「どこからでも」というのは焦点がぼけるんだよね。

喫茶室は、「三春ファームハーブガーデン」がテナントとして入っていた。なんとなく少女っぽくて、美術館の喫茶室とはちょっと違うなと感じてしまう。展示品を見終わった後で、お茶を飲みながら「あれは、良かったなぁ・・・」なんて想い出したりするところ場所だから、雰囲気が違うと思う。設計者の柳澤孝彦氏はあそこでお茶するのだろうか。丸文字の可愛いメニューを観て注文するのだろうか。どうも、想像できないな。といっても、そんなことまで設計者が口出しはできないんだけどね。

ファサードのガラス面が段状になっている。その部分の内部天井にシミがかなりできていた。結露が廻ったのだろうか、Rの大屋根部分の天井は綺麗だったから、ガラス面の影響だと思うが・・・?

トイレがつまらなかった。作家事務所の設計した建築を見る一つの楽しみにトイレの期待は大きい。だのに・・・ふつう。

展示室内部以外は撮影OK。パンフレットに設計者の名前なかった。これは悲しいことだ。

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銘板

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案内板


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アプローチ。駐車場から一段降りたところに美術館敷地がある。


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アプローチの屋根のディテール。綺麗です。


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アプローチ


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アプローチの右側が水の中庭


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アプローチの左側が花崗岩の前庭


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建物の周囲の地覆石に乗らないで下さい。との注意書きがある。石が橋のようになっているから・・・・子供は行っちゃうよなぁ。


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小さいU字溝にメッシュやって石をのっけているが、掃除できない。いいのか。


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喫茶室外観。まだ、開館前の写真なのでスクリーンが降りたまま。


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喫茶室からの眺め。水の中庭側からアプローチの向こうの石庭を見る。


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エントランスから振り返ったときの広場の眺め。石庭のバリー・フラナガンの彫刻・・・目立ってねぇなぁ。私は喫茶室から花崗岩の広場はこういう見せ方の方が良かったのではないかと思う。

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開口部。キレイ。


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裏側


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設備屋外機置場。半地下。


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玄関ドア


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受付カウンター


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展示室へ。ちょっと大時代的なアプローチだな。今風じゃない。


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エントランスホールから喫茶室への廊下。左側が講義室。


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展示室前の受付


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エントランスホールの突き当たり部分。1階の企画展示を見終わった後、奥の階段を上って2階の常設展示に行く


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外壁のガラス面が段状に切り替わっている部分の天井。シミが殆ど全面に出てる。これだけ広がっているところから考えると雨漏りではなく結露ではないか。外壁ガラスが切り替わっている上部のガラス面が熱的に不利な状態になるので、起こったのか。


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ここから左にある二階の常設展示へ


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ベンチ(2階からの見下ろし)


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家具のデザインはある意味クラシック。モダンな外観に対しての違和感はないか?


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2階の常設展示を見終わった後エントランスホールに戻る階段。1階と2階の温度差が大きかった。ガラス面の大きい建築にはつきものだけど、中間期だからか、夏期と冬季はどうなんだろう。



三春ダム管理事務所
福島県田村郡三春町大字西方字中ノ内403-4
大高建築設計事務所

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なんだよ。呆れるほどつまんなくてとてもがっかり。



三春町歴史民族資料館・自由民権記念館
福島県田村郡三春町字桜谷5番地
大高建築設計事務所
大林組
1982/12竣工
SK1983/07/P178

三春町歴史民族資料館は、三春町役場の左隣の駐車場を突っ切って細い急な坂道をあがったところにある。ギアはローであがらなければいけないくらいの急坂だった。途中でエンストしたらどうしようと不安になるくらいの勾配。

ここは、大高事務所在籍中に見に来ることができなかったので初めて。
モルタル小叩きの壁仕上げにもクラックはなく歳相応の古び方をしていた。ここでは、建築を見に来ていた芝浦工業大学の建築見学者の団体が不愉快だったので、せっかくの建築見学旅行もさえない気分で幕を閉じてしまった。
展示品以外は撮影OK。

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緑に埋もれてる


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小さいけど大高事務所の屋根だ


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照明器具の電球の取替作業中。棒で引っ張って・・・と。


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二階の展示室


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鉄骨柱の柱脚


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大屋根が90゚で合わさる部分の谷・・・の下の休憩室。この時代はソファーか。



裏磐梯猫魔ホテル
福島県耶麻郡 北塩原村大字桧原字湯平山 1171−1
大高建築設計事務所

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ランチのサーロインが冷たくて最低。何しに行ったんだろ。




三春町歴史民族資料館での不愉快な芝浦工業大学の見学者達について

芝浦工業大学 工学部 建築課 宛にメールを送りました

-------------------------06/08/00:30
6/6の11時30分くらいに福島県三春町にある三春歴史民族資料館を見学に行きました。 美術館・資料館は、絵画や彫刻や資料を観に来る人を目的としているために、建築を主として観たい私はちょっと申し訳ないと思っています。当然、受付で写真を撮っていいかも確認します。ホールだけ許可されるところもありますし、展示物さえ撮さなければという所、また、事務室で許可を取る必要のあるところなど、その美術館、資料館によって様々です。たまに、「ホントはダメなんですが、せっかく来られたのですから、黙認します。目立たないように・・・」って、お茶目な担当者に出会うこともあり、嬉しく思うこともあります。企画展示などで、あまり観たくないような内容で、入館料がちょっと高価に感じるときもありますが、展示室内部を観るにはそんなことは言っていられません。元を取るべく眼に焼き付けて勉強しようと思います。

三春の資料館はすごく小さな建物で、喫茶室もなく、せいぜい14帖分くらいの玄関ホールで自動販売機で買ったお茶を飲んでいました。その時、がやがやと、カメラをぶら下げて学生が入ってきたのです。受付の方が、「何人様でしょう ?」と尋ねると「後から、責任者が来るから・・・」と。その間にもぞろぞろと学生は現れて30人弱の人が玄関ホールにあふれ返ってしまいました。ようやく引率の方が現れて、玄関ドアから4mくらい離れた受付に向かって、「我々は、建物を見にきたんで、展示は観ないから・・・」と言って、学生に建物の仕上の説明を始めました。ホールは人で溢れ、その間に入ってきた高齢の見学者は小さくなりながら人をかき分けて受付へ行くような有様でした。

まず、受付まで行って「建築の勉強のために建物を見に来たのだが、少しの時間ここを使わせて欲しい」という風にきちんと挨拶するべきではないでしょうか ? 何メートルも離れたまま、問答無用と言った口調で「我々は、建物を見に来たから、展示は観ないから・・・」と言われても、「唖然としているしかなかった」と後で、受付の方が言っておられました。「建築を観るって言っても、ホールだけで観たことになるのかしら ?」・・・とも。

きちんと入館料を払ってみるのが本来だと私は思いますが、無料で勉強のために建築を観たいならば、先に「こういう理由で観たいのだが、申し訳ないけれど協力して貰えないだろうか」とアポイントを取ってからというのが筋ではないでしょうか ? アポイントを取っていないなら、せめて学生が建物に入る前に、引率の方が(学生に囲まれて何メートルも離れてではなく)受付へ行って申し込むべきではないでしょうか ? 引率の先生は、学生に建築を観せるならば、一部ではなく可能な範囲を見せる努力をするべきではないでしょうか ? 建築の勉強とはいえ、展示館で建築だけを観ると言うことは、展示されている方に申し訳ないという気持ちは必要ないのか ?

あまりにも傍若無人と感じたので、引率されている芝○工業大学のIさん(学生に聞きました)という方に文句を言ったのですが、手で遮られて、まともに顔を見て聞いても貰えませんでした。あとで学生に「自分は名のらないくせに・・・」と捨てぜりふを言われましたが、ルールを伝えることに名のる必要はあるのかについては私は疑問に思います。上記の件は、学生さんに名前を聞いたところ、芝○工業大学のIという方が引率されているという言葉を信じて、このメールを出したのですが もし、そちらの学校のI先生と違う人であれば、申し訳なくお詫びいたします。web で、芝○工業大学のI先生を調べると一人が該当されました。 その方は貴校の理事をされているとのことで、このメールが無視される可能性が高いと思っているのですが、返事を戴けることを期待いたします。

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みなさん、私は間違っているでしょうか ?
ドイツのメンヒェングラドバッハ美術館で「日本からの建築ツアーご一行様」に出くわしましたが、入館料はちゃんと支払っていましたが、写真をバシャバシャ撮って、数十分で嵐のように去っていったのを観て、受付の方が「ここは画を観に来るところで写真を撮りに来るところではない」と憤慨されていて、私たちはすごくつらかったのを覚えています。

-------------------------06/08/10:59
長村さま
メールの内容を見て驚いています。私の学科に、確かに計画系の教員でIは在籍しております。事実確認をした上で、再度ご連絡いたしたいと思います。

-------------------------06/08/11:21
長村様
あなたから送られたメールは、重要な内容を含んでおり
私ども建築学科の掲示板(建築学科へのご意見)欄に転載いたしますことをご了承ください。この欄は、自由に意見交換ができる場となっています。また、よほどの事がない限り、削除は行なっていません。当日の参加者がいれば、ここで意見などを述べることと思います。学科のHPを以下に示します。 http://www.********.ac.jp/

-------------------------06/08/12:14
芝浦工業大学 建築学科 *** 様

メールの返事を戴きました。ありがとうございます。

>あなたから送られたメールは、重要な内容を含んでおり
>私ども建築学科の掲示板(建築学科へのご意見)欄に転載いたしますことを
>ご了承ください。
>この欄は、自由に意見交換ができる場となっています。
>また、よほどの事がない限り、削除は行なっていません。
>当日の参加者がいれば、ここで意見などを述べることと思います。

当日、学生に「あなた達は、どこの大学の何という研究室ですか ?」と尋ねました。
「芝○工業大学のI研究室だけど」
「建築を見学に来て、お金も払わず、申し込みもせず、無料で観ることについて、どう思いますか ?」
「予算の都合もあるだろうし、とにかく、僕たちはついてきているだけだから」
「いや、そうではなくて、あなた達建築を学ぶ学生として、こういうことをどう思うのですか ?」
「・・・・」
「ノーコメントですか」と、私は帰ろうとしたのですが
「文句あるなら、直接I先生に言えばいいでしょ」
「メールを送ろうかと思っているよ」
「直接言えばいいじゃん」
「そりゃそうだね」・・・ということで、学生の言うことを聞いて、
Iさんに直接話したのですが、まともに聞いていただけませんでした。

学生さんが仰るように、メールではなく、直接、私はIさんに伝えたし、学生さんの意見も直接聞きました(答えは返りませんでしたが)30名ちかくの人数の中で一人で意見を言う気持ちになって貰えないでしょうか。

それをいまさら、掲示板で意見を聞いて議論というのは、筋違いであると思います。Iさんや学生には聞いていただけなかったので、学校としてどう思うかを私は聞きたいと思っているのです。その回答の要約と今回の顛末は web pageに掲載しようと思っています。これは***様が仰るように、いろいろな面で重要な内容だととらえているからです。私は、同じ建築を観に行った者として三春の資料館の方には、ものすごく恥ずかしくいたたまれない思いをしたからです。

>この欄は、自由に意見交換ができる場となっています。
それなら、当日まともに応対していただきたかったと思っているのですが、私の考え方はおかしいでしょうか ? この問題は、建築を学ぶ学生に建築の見方を教えるという点について基本的ですが、重要なことであるとおもうのです。建築を観た数を競うのではなく、どれだけのものを建築から得てくるかという点で、貴校のやり方は間違っていると思うのです。また、私はたまたま三春町民俗資料館でそれに遭遇したわけですが、その前後にも同じことをされていたのだろうし、そうでなく三春の資料館が小さいからそこだけだ、ということであればそれは三春町資料館に失礼なことであると思うのです。

-------------------------06/08/21:30
掲示板に転載された私のメッセージに対するコメント

見学に行った者より さんからのコメント
この方がここに書かれている事は事実であり、見学にいった私もその時に少し同じ事を考えました。

ただこの時の情況として、この資料館に来る道の途中に迷い、それぞれがばらばらになってしまい、生徒が先に到着するという状況がおこりました。その資料館を見学すると思っていた生徒は当然中に入っていきました。後から分かった事なのですが、I先生は、その資料館は時間の都合や今回の見学の主旨からそこの美術館の中は見学はしないで、外観のみの見学の予定みたいでした。そういった事も伝わってはいなかったので、こういう指摘をされる事態がおこったのだと思います。そして、この事態に対する生徒、先生の対応は不適切だったと思われます。

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少なくとも学生の一人はまともな常識人に近かったのでしょう。
しかし、教官・学校のコメントはなかったので、方針を変えるつもりはないということなのでしょう。私にもっと地位があればこれとは違った対応だったのでしょうね。