2日目31,542km(旅館出発時)→31,802km(レンタカー返却時)で走行距離260km。
天橋立→宮津市内(旧三上家住宅)→宮津市内(カトリック宮津教会)を見たあと峰行達は別行動→舞鶴(北吸桟橋)→舞鶴(赤れんがパーク)→東舞鶴駅で東京に戻る奈美を降ろす→金沢
智恩寺山門。宿泊した
鳥喜から智恩寺の境内を抜けて山門を出ると天橋立。昨日は夕方だったので今朝写真を撮った。あいにくの雨。
山門の「鯱/しゃちほこ」。早朝で雨降りのため光が少ない。晴れた日に撮りたい。
多宝塔・重要文化財・室町時代(1501年)
多宝塔の相輪。九輪の上の「水煙」(だいたいは炎のような形なんだけどここのはびらびら)の形。珍しいので調べてみたら竜ヶ崎市の
来迎院多宝塔のと似ていた。建立された時代も近い。もう一つ名古屋の
龍泉寺多宝塔も似ていた。
多宝塔のまんじゅう(亀腹)の上の木組み。どう見ても円形は面倒だろ。たいていは朱色に塗られていて木の様子がわかりにくいんだが、こういう枯れた風情のは木の木目がちゃんと見えて嬉しい。晴れていればもっとクリアに見えただろうに。
下重の軒周りの木組み。間斗束の上の軒桁から二手先の上の軒桁の間にピッチで入っている曲線の部材を蛇腹支輪という。この部材の意味はデザインのみで構造的意味はない。装飾的に走るなら間斗束を蟇股にしそうなものだが、どちらを採用するかの機微がわからない。ホントに知らないことだらけだ。
束周り。左の隅束は写真の通り傾いていた。
文殊堂。1655年からの何回か改修を受けて形が変わっているらしい。雪舟の絵だと元々は裳階がついていたとか。
左側の吽形の狛犬
右側の阿形の狛犬
旧三上家住宅を見学
ファサード
かまど(江戸だと「へっつい」)・・・京都だから「おくどさん」と呼ぶのかな・・・その上には蒸籠。
竈の反対側の水屋
水屋の中にあった販売用徳利
竈の上の明かり取り。防火用の扉がついている。軒を支える垂木は角材と竹が交互に配される。
角材と竹の垂木を塗り込めると、その部材断面の違いから漆喰の波が大波(角材)と小波(竹)になっている。こういうのは珍しい。
竈から外に出た中庭の敷石
錆びて味のある蔵
控えの間釘隠し・・・葵
新座敷釘隠し・・・蘭
玄関釘隠し・・・花菱
庭座敷(だと思う)間釘隠し・・・桃
次の間(だと思う)釘隠し・・・桃
仏間釘隠し・・・笹竹
奥座敷釘隠し・・・宝づくし
次の間脇の廊下釘隠し・・・クヌギ
襖引き手
襖引き手
庭座敷と次の間の欄間。波間に踊る鯉を掘りあげた一枚板。まぁ、立派だけど・・・田舎くさいな。繊細な透かし彫りならまだ納得できるけど。金掛けりゃいいってものでもないと思う。ちょっと方向を間違えていないか?
茶室床柱・・・花梨の芯の部分
茶室の落し掛は藤の蔓の太いヤツ。確かに珍しいが・・・そんなにいいか?これ?
うーん。この樋のむちゃくちゃ具合は家の造作に似合わない。左の外壁の下端は土間にびったり。少しくらい浮かした方がいいと思うが・・・。現在この建物は市が管理しているらしい。確かに管理上楽だと思うんだけど奥座敷や仏間の外部側にアルミサッシュはどうかと思うよ。
夜間出掛ける時の提灯入れの箱。家紋は梅鉢。
酒造業時の銘柄「大天橋」
洗者聖ヨハネ天主堂 カトリック宮津教会。現役では日本では一番古い木造聖堂とのこと。
祭壇側の立面。たまたまミサが終わったところだったので見学できた(ミサ中だと見学はできない)。女性の信者の方が丁寧に建物が建つまでの経緯だけでなく造作の細部まで説明してくださった。すごくラッキーだった。
瓦の万十部には十字架。軒先の鼻隠しや破風のデザインは何故こういう形なんだろう?防火のために垂木を塗り込めた
波々の形をフランス神父が単なる意匠として捉えたのか?確かに
札幌の時計台を見ると「ありえる」と思ってしまう。どちらかというと時計台のはレースのフリフリみたい感じで欧米ではこういう飾りをまわすのはポピュラーなのか?
明治丙申29年5月6日・奉献 洗者聖若翰・耶蘇降生1896年
内部の撮影が禁止(でもネットではいっぱい写真が出てるから検索してください)だったのでパンフレットを見てください。画像上でクリックすると大きな画像が見られます。中央の通路が板張り。その両脇は畳敷き。柱や柱頭の繰形・ボールトはケヤキ。ステンドグラスはフランスから輸入された小紋の様な柄が入った色ガラス。これまでに割れたガラスは取り替えがきかないので国産で似た色にしているが紋が入っていない。
カトリック宮津教会の歩み
宮津市役所・丹下健三門下の沖種郎設計・・・が教会の近くにあった
強かった風や雨も止んでホントラッキー。赤レンガパークの駐車場に車を停めてから延々歩いて「北吸桟橋」へ。特別な場合を除いて艦内の見学は無く桟橋からの見学のみ。代表者の名前・住所・年齢・職業・グループのそれぞれの男女別・年齢層・見学開始時間を書いて申し込む。すぐそこに大きな護衛艦が見えているのでわくわくしてしまう。
受付を終えて桟橋に入ると正面に護衛艦「くらま」がどどーん
左を向くと「くらま」の後ろにも2艦
右を向くとイージス艦が2艦。その先にも大きな艦が停泊しているのが見える。見学可能な日に桟橋に来ても何艦いるのかわからないので2艦くらい居れば嬉しいなと思っていたんだけど大漁!盛り上がってきましたよ〜。
見学可能な先端まで行ってから後ろに向かって見て行くことにする。AOE-425補給艦「
ましゅう」。全長221m・全幅27m・基準排水量13,500t・満載時の排水量25,000t・乗員145名・2004/03/15就役。
とてつもなく大きな船体だった。それでも戦艦大和はまだ40mも長いんだ。
「ましゅう」の乗艦タラップ
防舷材(接岸時のクッション)・・・でかっ!
「ましゅう」の船尾。母・和泉・奈美の女性3人もこれだけの艦船を見るだけで興奮していた。写真には写っていないが制服を着た自衛官が5人くらいの女性グループを案内していた。あれはぐらっといっちゃうわ。
自転車
「ましゅう」の公用車!
DDG-177護衛艦「
あたご」・DDG-175護衛艦「
みょうこう」。両方ともイージス艦。「あたご」は全長165m・全幅21m・基準排水量7,700t・乗員300名・2007/03/15就役。艦首にはMk.45 Mod4 62口径5インチ単装砲1門(アメリカ製)。「みょうこう」は全長161m・全幅21m・基準時排水量7,250t・乗員300名・1996/03/14就役。奈美の息子が「あたご」が一番好きなんだとか。マニアだなぁ。艦首に54口径127mm単装速射砲1門(イタリア製オート・メラーラ社)。艦橋の真ん中くらいに白く見えるのがファランクス(高性能20mm機関砲・1分間に3,000〜4,000発・アメリカ製レイセオン・システムズ社)。
「あたご」の艦橋。8角形のフェイズド・アレイレーダーがついている
90式艦対艦誘導弾(SSM)発射筒。右下にちらっと写ってるのが68式324mm3連装短魚雷発射管。
DDG-177「あたご」の乗艦タラップ。DDGはミサイル護衛艦のこと。
左が「みょうこう」・右が「あたご」の艦尾
「あたご」のリヤカー
DDH-144護衛艦「
くらま」・TV-3508練習艦「
かしま」。「くらま」は全長159m・全幅17.5m・基準排水量5,200t・乗員360名。「かしま」は全長143m・全幅18m・基準排水量4,050t乗員360名。
艦首に73式54口径5インチ単装速射砲が2門ついてる。1分間に40発も撃てる。
護衛艦「くらま」。ボートの右下が68式3連装短魚雷発射管HOS-301。
DDH-144「くらま」乗艦タラップ。DDHはヘリコプター護衛艦のこと。
「くらま」の艦橋
「くらま」艦尾。2009年に韓国のコンテナ船が艦首にぶつかり修理費用9.4億円。
TV-3517練習艦「
しらゆき」・TV-3518練習艦「
せとゆき」。「しらゆき」は護衛艦当時はDD-123だった。全長130m・全幅13.6m・基準排水量2,950t・乗員200名。「せとゆき」は護衛艦当時はDD-131だった。全長130m・全幅13.6m・基準排水量2,950t・乗員200名。「しらゆき」は
2012/11/24に呉で会ってる。DDは汎用護衛艦のこと。
「しらゆき」と「せとゆき」を結んでいるロープにカモメがとまってる。62口径76mm単装速射砲が上を向いてる。
満足したので「くらま」をバックに記念撮影
赤れんがパークの案内板
使われていない倉庫を見ながら進む。北吸桟橋と違って人がほとんど居ない。
倉庫の窓周り
まだ歩くのか・・・北吸桟橋を往復もしているし
この倉庫から先は改修されていて綺麗になってる
倉庫の出入り口周り
倉庫の間。休日だというのに人が少ない。周辺の人口が圧倒的に違うので比べるのもなんだけど、横浜の赤レンガ倉庫は賑わっていたなぁ。
そうか・・・左上の駐車場から右に延々歩いてきたのか。一番右側の赤レンガ倉庫の中で「海軍カレー」を食べた。
一人だけ駐車場に戻って市役所の駐車場まで赤レンガ倉庫で待っている老人達を迎えに行くことにした。駐車場の端からだと補給艦「ましゅう」の先に停泊していた艦が見える。うまいことに艦首側だし。
後ろの425が補給艦「ましゅう」。中央はAMS-4301多用途支援艦「ひうち」。全長65m・全幅12m・基準排水量980t・乗員40名。右側の小さい艦艇はわからない。
このあと遅い昼食を赤レンガ倉庫でとる。護衛艦を見たあとだしやっぱりここは「海軍カレー」でしょ。ちょうどいい時間になったので東舞鶴駅まで東京に帰る奈美をおくっていく。「東京と違ってすぐに電車は来ないんじゃないの?」と言っていたのだが、やはり1時間ほど待ったらしいぞ。
僕たちはガソリンスタンドを探すのに苦労する。レンタカーについていたナビで検索するが、一軒目は日曜日休み。二軒目はつぶれてる。三件目でようやくガソリンは入れられたがすごく高い。金沢までこのまま行けそうなんだけど、高速道路でガス欠になるよりはマシだしこれ以上探し回るよりもいいかと我慢する。
途中「女形谷PA」で「竹田の油揚げ」を買う。普段スーパーなんかで550円の油揚げは買えない。でも、自分達へのお土産だと思えば買える。これまで白峰の山下ミツ商店の油揚げを買っていた。普通の油揚げより高くても「美味しいから当然」と思っていた。でも味が落ちてしまったので、竹田の油揚げの方を買いたくなるよね。
雨の降る中、19:40にレンタカーを返却して祖母のお参り旅行終了。見学先がどれも興奮レベルが高くて楽しかった。