筑波で開かれた「EXPO'85」(1985/03/17-09/16)の会場内にある「expo hall」と呼ばれる550席の小ホールは、私の大高建築設計事務所での最初の現場でした。 先輩の古市和正氏の指導の元に、現場との応対や大高さんとの打合せの仕方を学びました。 鉄骨の座標を、ポケットコンピュータでプログラムを組んで計算していたのですが、今なら5分で終わる計算を一日がかりでやっていました。 この劇場は仮設なので今はもう存在していませんが、僕の中では一番思い出深い建築物です。
ここで「夢の遊民社」の演劇を初めて観ましたが、あまりに面白かったので、その後も「下北沢」や「多摩センター屋外ステージ」・「広島公演」など観に行きました。
この建物は、フーチン以外の低層部が全てPC(地中梁・柱・梁・スラブ・パラペット)で、その上に鉄骨の屋根が被さるという構造形態をしています。 「Fブロック」の博覧会協会施設を大高事務所が設計監理したのですが、「テーマ」は「仮設らしくみえない仮設建築」でした。
構造設計-青木繁研究室・施工-三菱建設などの共同企業体・舞台装置-東宝舞台・写真撮影-三輪晃久写真研究所

左下がFブロックで丸印が小ホール

Fブロックのパース 右上が小ホール(エキスポ・ホール)

左下が小ホールの裏面・右下がソ連館
Fブロック全景・右下が小ホール
小ホールのエントランス
斜め裏側
エントランス正面夜景
ホール内部
舞台から客席をのぞむ

スラブ以外のPC部材の配置

PCの上にのる鉄骨部材

風道実験の模型

Fブロックの模型・左下が小ホール

PCの柱が立った状態・後ろはソ連館

PCの梁が取り付けられた

PCの柱・梁が取り付けられた状態

客席部

小ホールの鉄骨建方・ソ連館は屋根が吹き終わってる

鉄骨建方中・後ろ側から

屋根葺き完了。左から11スパン目にある穴は消防の非常用進入口。